![]() |
||||||
Bコース前期ワークショップ (2009年11月1日〜3日) 1日目 今回から初めて参加される方は少し緊張の面持ちでチェックインする中、ひときわにぎやかな歓声が。 それは九月から参加したAコースの方々。 今回は約半数の6名の方が、一ヵ月後のフォローアップのために来園してくださったのですが、もうお互い何年もの親友のように打ち解けて再会を喜ぶ声を上げていました。 1日目は、里の家のホールで車座になって自己紹介の時間から始まりました。 今回のBコースの方の背景もさまざまで、再発を繰り返している方、前癌状態といわれている方、そして印象に残ったのは、「病院が診断と同時に悩む暇もなくオートマティックに治療を決定して進めていってしまう」といったような、自分の心を置き去りにされがちながん医療の現実を語った方が何人かいらっしやったことでした。 その中ではたと立ち止まって気づいたとき、「自分はどうしたいのか」というような疑問をもち、さまざまな代替療法を試されてきた方も多くいらっしゃいました。 今回のプログラムは、自分にあった歩き方で、自分で努力をすることでライフスタイルの変換をはかり、その中で生活の質を高めていくことを目的としたプログラムです。 「これまでの治療が本当に自分にあっているんだろうか」 「何かきっかけがほしい」 そういう思いを持った方々が、このプログラムをご自分で選び取って参加してくださったことを本当にうれしく思います。 その皆さんの気持ちを大切に育てていくプログラムでありたいと思うし、そうであるとスタッフ一同自負しています。
■体内リズムと生活習慣-大岩亜子医師 昼食後は、がん医療の現場にいらっしゃる医師三名のお話の時間が持たれました。 一人目は養生園の嘱託医で、生活習慣病に詳しく、またホメオパシーなどの治療にも通じていらっしゃる大岩亜子先生。 亜子先生からは、体内リズムに関する亜子先生の研究の結果をお話いただきました。 私たちの体が体内リズムを持っているのはだいぶ知られていることですが、驚いたのは、それぞれの臓器がそれぞれのリズムを持っていて、それを間脳という場所が調節してひとつのリズムをつくっているということ。 つまり、正しいリズムで生活するためには体内のバランスが大切で、間脳というのは自律神経をコントロールしてる場所でもあるので、自律神経を整えることで体内の調和がとれ、免疫機能の活性化にも関与するというお話をしていただきました。 さらに面白かったのは、がん細胞にも増殖しやすい時間帯があるとのこと。 その時間はがんをおさえる遺伝子が働かなくなって、がんの増殖しやすい環境をつくるとのことで、規則正しい生活は、遺伝子の発現にも関与するという、ライフスタイルの変換が自然治癒力を上げることを裏づけするような新しい知見にも触れてくださいました。 ■がん治療の現場から---岡田先生 次に、国立がんセンターの外科医であられた岡田先生が、長年主治医として患者さんと二人三脚でがん治療に取り組んできた中で大切だと思われたことに関してお話をしていただきました。 岡田先生はポイントを三点あげてくださいました。 ひとつは、これだと思える治療法や選択肢を自分で選ぶ、ということ。 ふたつめは、信頼するということ。 みっつめは、がんに直面した方にしかわからないことでも、その努力や生き方は周囲の人たちに影響を与えていくということ。 情報過多の時代で、標準治療だとされる医療も刻々と変化していき、専門の医師ですら右往左往してしまうことがあるという現実の中で、大切なのは、どんな治療でもいいから、「自分で」選ぶこと。 どれだけ時間がかかってもいいから、最終的に自分が「これだな」と思えたものが、正解なんだ、という大切なお話をしていただきました。 医療者はAかBかを患者さんに代わって決定することはできません。ですが、一緒にその選択を見守っていきます。本人だけでなく、家族も、周りの人間も。 大切なのは自分を信頼すること、そして、自分にかかわる医療者や家族を信頼すること。 そのためにはコミュニケーションをきちんととることの必要性を岡田先生は強調されました。 私たち養生園スタッフをはじめとしたサポーターは、がんにかかった方の気持ちを完全に理解することは難しいかもしれません。 それでも、真摯に自分の病気や生き方と取り組む姿勢から、学ばせていただくことがたくさんあります。そしてその思いがまた、がんにかかった方のなんらかの支えになればと願っています。 きっと信頼でつながれた大きな人の輪は、大きな力を持って、それ自体で何か大きないいエネルギーを生み出すような、そんな希望を抱かせていただけるようなお話でした。 ■がんの意味-意識の変容 畑地先生 最後に、国立がんセンターとの緩和ケア科医である畑地先生からがんの意味についてお話をいただきました。 畑地先生は、ご自身の弟さんの闘病経験を通して、それまで外科医として当たり前だった「悪いところは切る」という医療に対して改めて疑問を抱いたこと、がんというものは自分の中からできたものではないか、もっと違う方法があるのではないかという思いを抱きながら、現在ご自身が真に大切だと思える医療や生き方を模索していると力強く率直な言葉で自己紹介をしてくださいました。 畑地先生は、がんが治癒した方についての興味深いエピソードを披露してくださいました。 外国で、がんを治癒した方を集めて、その背景の研究を行ったところ、手術・化学療法のみを行った方、玄米菜食の食事をしたかた、サプリメントを使った方、宗教を信じた方・・・バックグラウンドはさまざまでただひとつを除いてまったく共通点はなかったとのことです。 ただ、ひとつの共通点とは、全員が「自分はこれで治るんだ」という信念だったそうです。 畑地先生は、主治医として代替療法をしてもいいかと患者さんに尋ねられたとき、「やってもいいけれど、やるならそれで絶対治るんだという気持ちでやってください」とお話されるそうです。 先ほどの岡田先生の話とも共通したところがありますが、どの手段でもいい、自分を信じて自分で選択することが、何か大きな意識の変革を起こし、ひいてはがんの治癒につながるのかもしれません。 また、畑地先生は生活習慣の変化を起こすために必要なこととして、NLPという心理学で用いられている意識の六段階の図を引用され、人は環境、行動、能力、信念・価値観、自己認識のレベルがあり、信念や価値観のレベルが変わると行動や環境を簡単に変えられるのだと示してくださいました。 その例として、禁煙をあげられ、ただ漫然とタバコをやめよう、というだけでは人はやめられないけれど、「タバコの煙は孫にも影響する」「タバコはがんに悪い」などの、その人にとって一番大切な信念のレベルで変化の必要性を実感できたときは簡単に禁煙ができるものだとおっしゃいました。 このプログラムの背景でも何度か述べていることですが、生活習慣を変えるというのは実はとても困難なことで、実は自分の人生にとって本当に何が一番大切なのかというような深い問いかけや、それまでの価値観の変換が必要になってくるのではないかと思います。 それは、まず気づいてから行動の変化が起こることもあるでしょうし、とりあえず体を動かしていくうちに、いつの間にか気づきがおこるものかもしれません。 先生方のお話を含めたこのプログラムが、参加者の方のなんらかのきっかけになっていただければと強く強く感じました。 ■リラクゼーションプログラム NLP橋本ゆかり先生 がんだけではなく、それに向きあっている自分自身に意識を向ける時間を持って頂こうと、夜はNLP(神経言語プログラミング)の橋本ゆかり先生にプログラムを行っていただきました。 このプログラムの中で2つのセッションを行いました。 1つ目のセッションは、自分のいいところ、悪いところを紙に書き出し、その後、3〜4人のグループになって、自分の悪いところをグループの人に伝えます。それを聞いた人は、それについてポジティブな目線から見た意見を返すということをしました。 そこで気づいたことは、みんな同じようなことで悩んでいたり、それをいけないと思っているということ、でも目線を変えるととてもいいことにもなるということ。 自分が好きになる、受け入れられるような感覚になりました。 2つ目のセッションはペアになって、1人は質問を、もう1人はそれについて答えるのですが、その質問内容が、 1.子供のころ好きだったお話、絵本、アニメはなんですか? 2.どのシーンが印象に残っていますか?また、どうしてそのシーンが好きなのか? 3.自分にとっての主人公はだれですか? 4.それから受けた影響は現在の自分のどんな価値観や信念になって現われていますか? といったものでした。 答えるうちに、新たな一面の自分の発見につながり自分を受け入れやすくなったり、また、プログラムが始まる前は全くその人のことも知らず、うまく話せなかったのが、その人のことを深く知ることができ、終わった後も和気藹々とお話をするといったとても和やかで面白いプログラムでした。 3日目 ■インターバル即歩の実践2日目の夜は気温が下がり、なんと、雹が降っていました。 3日目の朝はせっかくインターバル速歩のスタートを切る大切な日だというのに・・・・私たちスタッフは本当に気が気ではありませんでした。 ですが、皆様の気合が届いたのか、天気予報を完全に裏切ってのまさかまさかの晴天!!! 雨上がりの澄んだ空気の中、穂高の山の紅葉の色も鮮やかに、またその向こうには雪を冠にいただいた山々も顔を覗かせていました。 これ以上ない美しい自然の中、いよいよインターバル速歩の実践です! もう貫禄十分、自らのペースでどんどん歩いていくAコースの方たちもいれば、周りの光景を楽しみつつ、祝福音を一生懸命聞き分けつつゆっくり着実に歩いていくBコースの方たち。 気温は低かったですが、運動のためか体は火照り、いい汗をかいてあっという間に速歩の時間が終わりました。 もっともっと歩きたかった方もいたのでは? その気持ちをぜひご自宅に持って帰ってくださいね。 さて、歩いた後は前述した木と人カフェでまたティーブレークです。 今回はハーブティー、番茶のほかに福田代表自らが登場、養生園特製ハーブチャイをお出ししました。 これはドライハーブを豆乳で煮出し、生姜汁を加えて甜菜で甘みをつけたもの。 やさしいほっとするような味で、体も温まります。 ■シェアリング いよいよすべてのプログラムを終えて、みんなでこの時間を振り返りました。 3日間を終えてBコースの方同士もすっかり打ち解けられ、八ヶ月無事やり遂げたらごほうびにみんなで旅行に行こう、なんて楽しいプランも飛び出したようです。 Aコースの方は、一ヶ月の結果を目で見たことでますます自信を深められ、「11月には治ります」「12月には治ります」と言ったような威勢のいい言葉が飛び交いました。 Bコースの方も、触発されたように自分なりに工夫してがんばろう、という前向きな言葉が続きました。 初日の自己紹介のときは「皆さんのお話を聞いていると、みなさんとても勉強されていろいろやってらして、私はぜんぜん何も自分でやってこなくて・・」とちょっと恥ずかしそうにおっしやっていた参加者の方がいましたが、このプログラムに参加しよう、と決心なさった時点で、もうすでにご自身で大切な決定を済ませたのではないでしょうか。 あとはそれをご自宅でどうやって維持していくか。 Aコースの方もBコースの方も拝見していて思ったのは、情報を交換し、みんなで思いを共有しあうことによるパワーです。 決して一人では生まれないパワーも、「歩こう」「自分でなおそう」そういう建設的な目的を元に集まったとき、相乗効果で何倍もの大きな力となる気がします。 今回のシェアリングのとき、丸くなった参加者の輪は前回よりもより大きく、さらに力強くなっていた気がしました。 回を重ねていくごとに仲間たちが、そしてそれを支えるサポーターたちがどんどん増えて大きな輪になってよいものを生み出していく、そんな絵が思わず浮かびました。 前期のワークショップは終了しましたが、本番はこれからです。 寒い冬、継続して歩き続けられるよう、今回のプログラムで感じた思いや仲間を大切にして、8ヶ月間歩き続けましょう。 皆さんの伴走者となれることを心より誇りに思っています。 皆様の真の健康と病の平癒を祈って ≫キャンサーサポートプログラムのTOPページへ ![]() |
||||||
![]() |